2018/05/17
ニュープロダクツ

日立製作所は16日、気象庁の新しいスーパーコンピューターシステムを構築し、6月5日から稼働を開始すると発表した。これまでに比べて気象計算のプログラムを約10倍の速度で処理する能力を持ち、台風強度予報の予報期間の延長、降水予測情報の改善、2週間気温予報の開始、黄砂予測の改善が期待される。
午前3時、午前9時、午後3時に行う予報は、現在の84時間(3.5日)から132時間(5.5日)に延長。6月下旬までに実施予定。2018年度末までに、台風の中心気圧や最大風速など強度予報は、現在の3日先から進路予想と同じ5日先まで延長される。
詳細な降水分布を予測する「降水短時間予報」の予報時間も6月下旬までに、現在の6時間先から15時間先まで延長。2019年度早期には、集中豪雨や暴風などの災害をもたらす現象の予測に、複数予測の手法を取り入れる「メソアンサンブル予報システム」の運用開始を予定している。
2019年早期には、2週間先までの気温予報を開始。5日間平均の気温の予測値を毎日発表し、1カ月先から数カ月先までの予測情報の基礎データとなる予報システムを順次高度化することにより、長期的な予測情報の改善ができる。
静止気象衛星ひまわりによる観測データを活用し、黄砂予測システムも高度化。これまでの黄砂予測は観測地点のみのものだったが、ひまわりのデータを活用し、広域的な黄砂の分布がわかる黄砂解析予測図は、2019年度末に提供開始の予定だ。
■ニュースリリースはこちら
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2018/05/0516.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:横田 和子
- keyword
- 天気予報
- 気象庁
- スーパーコンピューター
- スパコン
- 日立製作所
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方