VR空間上を自分の足で歩きながら避難口を目指す

株式会社理経は7日、VR(バーチャルリアリティ・仮想現実)を活用し、火災からの避難を体験できる新製品を開発し、提供を開始したと発表した。スタンドアロン型VRヘッドセットを使用した防災VRコンテンツを製品化。避難誘導灯を頼りに自分で避難経路を判断し、避難口まで避難する一連の流れをVR空間上で体験できる。避難誘導灯が見えづらい、煙の濃い場所では低い姿勢で避難するといった避難時に重要なポイントを体感できる。

使用するVRヘッドセット

モーショントラッキング技術とは、外部センサーを必要とせず、ヘッドセットに搭載したセンサーを利用して対象物の位置を計測するトラッキング方式。ケーブルなしでモーショントラッキング機能も内蔵したオールインワンのヘッドセットを採用している。内蔵センサーカメラで周囲を認識することで、トラッキングポイントを外部に設置することなく、ヘッドセット単体で前後左右に動く、しゃがむ、ジャンプするなどの使用者の動きを6DoF(6Degrees of Freedom)と言われる高い精度で認識することができる。

これまでのVR体験では、ヘッドセットとPCをケーブルで接続する、またはスマートフォンをヘッドセットに装着するなどの手間や、視点を変えて対象物をのぞきこむといった手間が必要で、これまでのVRでは限られた条件の下でしか体験が行うことができなかった。

また、建物内部を実寸大のスケールで再現。VR空間上を自分の足で歩きながら、誘導灯に従って避難口を目指し、前かがみにならないと煙によって周囲の視界が奪われる体験ができる。スペースがない場所で実施する場合には、コントローラによる操作も可能。

同システムをベースとして、建物の内装を自社向けに変更するなどのカスタマイズを行うだけでなく、選択肢を表示させることで、判断を問うような内容にすることもできる。

販売標準価格は、ソフトウェアとVRゴーグルで50万円(税抜き)。

■ニュースリリースはこちら
https://www.rikei.co.jp/news/2018-5/

(了)

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リスク対策.com:横田 和子