これまでのコロナ対応の記録をいま残しておく意義は大きい(写真:写真AC)

BCAO が「ひな形」 社会の経緯をシート1枚に

NPO法人事業継続推進機構(BCAO)の災害情報研究会はこのほど、企業のリスク管理担当者向けに「新型コロナ対応モデル」を作成した。2019 年12月から2021年3月に国内外で実施された感染症対応と、それに関連する出来事を時系列でまとめたもの。自社の対策の振り返りと今後のマニュアル策定に役立ててもらいたい意向だ。

コロナ禍のなかで社会に大きな影響を与えた事象・事件を「感染状況(海外、国内、感染者・死亡者数)」「行政の動き」「医療状況」の3つの区分で月ごとに整理。政府機関や自治体の動向にとどまらず、企業の判断に関係した可能性のある出来事を経済、スポーツ、文化・芸能など幅広い分野から厳選して落とし込んでいる。

記録はエクセルシート1枚にまとめているため、自社の対応履歴を追加で記入すれば、これまでの経緯を状況変化と対比しながら一覧で見ることが可能。企業の記入欄を「体制」「対応準備」「感染予防(海外、国内)」「業務継続」「広報」「感染者対応」「その他」の区分でフォーマット化し、それぞれ凡例も記載した。一から記録をつくるのに比べ、担当者の負担は軽い。

フォーマットはBCAO のホームページから誰でもダウンロード可能。現在は2021年3月までの情報を記載しているが、その後も感染の第5波、緊急事態宣言の発出、東京五輪、ワクチン職域接種など重要な出来事があることから、同研究会は4月以降の情報も今後追加する。コロナ収束まで、半年に1回程度アップデートする考えだ。

フォーマットのダウンロードはBCAOホームページ「新型コロナウイルス感染拡大を乗り越えるための事業継続の取組に有用な会員投稿資料の掲載サイト」より。【a. 社内説明に活用できるまとめ資料】最下段の「10.BCAO災害情報研究会_新型コロナ対応モデル」http://www.bcao.org/data/covid19a.html