都民の備蓄への意識は向上している

東京都は3月30日、「東京の防災プラン進捗レポート2018」を発表した。2020年を目標とした2014年策定の「東京の防災プラン」で掲げた目標の現時点での進捗を主に示したもの。都民の食料品や水の備蓄率で数値が改善。避難先となる公立小中学校は耐震化率100%となった。

日常備蓄の開始については、2017年度は前年度比0.6ポイント改善の46.4%が取り組んでいる。自宅で3日間以上の飲料水を備蓄している人の割合は10.4ポイント上昇の55.1%。同じく3日以上の食料品の備蓄については7.0ポイント上昇の69.0%と大きく上昇。避難所または避難場所を知っているのは3.4ポイント下落の64.6%。避難経路や避難場所を行っている人の割合は10.0ポイント下落の21.3%で、「避難に関する知識や関心が不十分な状況」となっている。2016年度のS級もしくはA級のボランティアコーディネーターは261人増の902人。

地震時の延焼可能性が高い木造住宅密集地域について、都は約6900haを整備地域に指定。そのうち2016年度末時点で建物の撤去や建て替え、再開発といった対策を行った割合は2016年度で62%。都道の無電柱化率は同年度で39%。

耐震化については避難先となる公立小中学校で、2017年度に100%を達成。避難所や災害時復旧拠点施設などのトイレ機能確保率は2016年度で前年度比7ポイント改善の75%、避難所・主要な駅の給水管耐水化率は10ポイント改善の73%。

災害時に物資輸送で重要となる特定緊急輸送道路の沿道建築物の2017年度の耐震化率は前年度比1.1ポイント改善の83.8%。区市町村のBCP(業務継続計画)策定状況は8.1ポイント改善の82.3%となった。

都では今年度から2020年度までの防災対策を盛り込んだ「セーフ シティ東京防災プラン」も3月27日に策定。取り組みのスピードアップと都民への自助・共助の理解を深めていく方針を示している。

■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/03/30/15.html

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介