リスク対策.comが行った地震シミュレーションアンケートの結果から、災害対策のポイントを学ぶシリーズ6回目は、「消防計画」の運用について取り上げます。下記の質問に対して、自社の取り組みがどの程度当てはまるか、ぜひ改めて組織内で考え、現状の対策を見直してみてください。このシリーズが終わる頃には、きっと自分たちの防災やBCPのレベルが向上しているはずです!

【質問9

建物内ではボヤが発生しているようで、速やかな消火と屋外への避難
が必要です。あなたの組織では、こうした事態を想定して「消防計画」
がしっかり運用されていると思いますか?

①全くそう思わない
②あまりそう思わない
③半々
④そう思う
⑤強くそう思う

さて、どうでしょう? 回答状況は以下の通り。

 
 
 
兵庫県立大学教授 木村玲欧氏のコメント

この結果をそのまま鵜呑みにしてはいけないと思います。というのも、企業の方と話をしていると、間違った認識を持っている方が少なくないからです。「消防計画の内容は担当者がよく知っているはずだ」「消火器に期限はない」「消火栓は素人が触ってはいけない」「避難経路を短くするために調理場やボイラー室の横を避難経路にしている」、これらはすべて適切とは言えません。消防計画は作るだけでは完成ではありません。消防計画の内容を従業員が理解し、計画を訓練で確認することで初めて「運用」できたことになります。是非、消防計画の再確認や内容の共有を徹底してください。