Don't help mark
もしも「助けない」という意思表示があったら?

藤代 洋行
ピクトグラムアーティスト、甲種防火・防災管理者、防災士。ピクトグラムアートは世界初! 知的財産権(著作権・動き商標・商標)+知的財産権保護(著作権・確定日付)を取得しています。「動き商標」と「商標」をベースにしたデジタルアート作品です。伊勢屋グループの代表(Pictogram Art、手話指文字・点字アート、Origami Art、障害者コンサルタントコズミック、SOHOしあわせのハコ)
2021/02/12
防災とピクトグラム
藤代 洋行
ピクトグラムアーティスト、甲種防火・防災管理者、防災士。ピクトグラムアートは世界初! 知的財産権(著作権・動き商標・商標)+知的財産権保護(著作権・確定日付)を取得しています。「動き商標」と「商標」をベースにしたデジタルアート作品です。伊勢屋グループの代表(Pictogram Art、手話指文字・点字アート、Origami Art、障害者コンサルタントコズミック、SOHOしあわせのハコ)
「Don't help mark」=助けないマークを制作しました。ピクトグラムアートによるヘルプマークに対する社会風刺です。デリケートなテーマだからこそ、問題に正面から向き合うきっかけにしてほしいと思いました。
本題に入る前に、まず「ヘルプマーク」の説明をしたいと思います。ヘルプマークとは、東京都が義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。
東京都福祉保健局 ヘルプマーク
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shougai/shougai_shisaku/helpmark.html
経済産業省において、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、外国人観光客にもより分かりやすい案内用図記号とするため、平成29年7月20日、JIS Z8210 案内用図記号が改正され「ヘルプマーク」も追加されました。
東京都だけでなく、ヘルプマークが全国共通マークになりました。
案内用図記号のJIS 改正 2020年東京オリパラに向け、より円滑な移動を目指して 平成29年7月20日
https://www.mlit.go.jp/common/001288695.pdf
それでは本題に戻しましょう。
数年前、ある知人が私に、まるで当たり前のように「当然、電車の中では席を譲ってくれる人がいますよね」と質問があったので、「誰も、席を譲ってくれません。10回に1回でも席を譲ってもらえたらいい方です」と答えたことがあります。優先席でも譲る人はいません。
そこで、つえをついている人と私、質問者を含む3人で電車に乗ったところ、やはりつえの人は席に座れないので、ずっとドアに寄りかかりながら立っていました。そして席が空いたとき、質問者が空いた席の前に立ちはだかり、つえの人を呼んで座らせていました。下車した後、「本当に席を譲ってくれないんですね」と言われたことがあります。ヘルプマークを付けなくても、つえを使っていたので外見からすぐ分かるはずですが、それでも譲ってくれません。
前から気になっていたので、外見から分からない障害者の方たちに確認したところ、「ヘルプマークを付けていて誰かに席を譲られたりなどメリットはないということでした。逆に、「ヘルプマークを見て変な目で見られた」「家族からヘルプマークを付けないでほしいと言われた」などの厳しい現実をお聞きしました。
皆さんも、目の不自由な方や足が不自由な方なら、外見からすぐ分かるでしょうし、実際にヘルプマークも付けている方を見かけることもあると思います。私は、視覚障害のある方が白杖(はくじょう)のストラップに1個、バックパックに左右1個ずつ、ウエストポーチに1個、合計4個のヘルプマークを付けている人を見かけたことがあります。最近は、高齢者もヘルプマークを付けているのをよく見ます。
さて、「ヘルプマーク・ヘルプカード エピソード集」というものがあります。私は「こんなこと本当にあるの?」って思っていますが、皆さんはどう思いますか?
ヘルプマーク・ヘルプカード エピソード集
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/helpmarkforcompany/lp/episode.html
おすすめ記事
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方