東京五輪を見据えた新たな防災プランを策定する

東京都は1月31日、「セーフ シティ東京防災プラン」の骨子を発表した。14日までパブリックコメントを募集。3月末に正式に策定する。2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据えた2018~20年度までの都の防災計画だが、都内で起こりうる4つの災害シナリオも提示。図やグラフなどでわかりやすく都民に示し、普段からの備えや自助・共助の重要さを都民に伝える内容となっている。

東京が目指す都市像として(1)都民一人ひとりが相互に助け合い、適切な行動を取ることができる(2)命を守る災害対応体制が構築されている(3)強靭な防災都市づくり等が着実に進展している―の3つを掲げた。

災害シナリオは(1)区部・多摩地域における地震(2)島しょ地域における地震(3)島しょ地域における火山噴火(4)都内各地における風水害―の4つ。時系列で発災後から起こりうる事態を説明。さらに懸念される事態を防ぐために、事前に行うべき行動もまとめている。例えば(1)であれば建物の耐震化や家具の固定、帰宅困難者対策へ一斉帰宅の抑制や備蓄の実施といったことを都民や事業者に対して呼びかけている。

2020年度までの都の目標では、防災上重要な公共建築物の耐震化が概ね完了しているほか、公立小中学校の屋内運動場の吊り天井等落下防止対策を完了させる、「センター・コア・エリア」と呼ばれる首都高速道路中央環状線の内側に当たる都心エリアの都道の無電柱化完了、全62区市町村での要配慮者の避難支援プラン策定などが示されている。

■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/01/31/17.html

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介