2018/01/31
防災・危機管理ニュース

東京ガスは、2~3月にかけて、安全・安心をテーマに暮らしに役立つ情報発信を拡充する。災害時のトイレやヒートショック対策など防災や健康などに関する周知活動を行う。
2011年の東日本大震災から7年となる3月11日は、 大震災当時の教訓を生かして災害の備えを見直そうと、 親子向けの防災体験ツアーを開催する。災害時に水や食料と並んで必須となるトイレ。災害時に上水道が止まって水を流せない、下水管が破裂して汚水が流れてしまうといった原因で生活圏にある水洗トイレが一切使えない状況が想定されるが、水や食料ほどその重要性が知られていない。 また災害時に暖房・調理・照明の代わり被災者を支えたのはたき火。安全に火を燃やすための場所選びから、薪の組み方、火の点火・調整・消火まで、安全に火を扱える技能が重宝された。体験ツアーでは、災害に役立つトイレと火について、親子一緒に体験しながら学ぶ。
また寒さが厳しい時期に、ヒートショック対策の普及・啓発にも力を入れる。ヒートショックとは暖かい部屋から寒い部屋に移動する際に、急激な体温変化により身体に与えるショック。特に高齢者では心筋梗塞や脳卒中など命を失う場合も多い。東京ガスは日本気象協会と共同で「ヒートショック予報」を開発。標準的な戸建住宅を想定し、冬季における気温の予報から、屋内で生じる冷え込みや温度差の程度を推定して、「ヒートショックのリスクの目安」を5種類のアイコンで表示する。2017年10月から今年3月31日まで、全国の市区町村ごと約1900地点の7日先までの予報を提供している。
このほか、独自開発した判定ツールで自分の疲労タイプと入浴法を知る判定チャートや、春の新生活で忙しくなる人のための時短調理術のレシピなども自社サイトで公開している。
■災害トイレに関するページはこちら
http://www.tokyo-gas.co.jp/toilet/
■火育に関するページはこちら
http://www.tokyo-gas.co.jp/hiiku/
■「ヒートショック予報」の情報提供ページはこちら
https://tenki.jp/heatshock/
(了)
リスク対策.com:峰田 慎二
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