都は新種や蚊媒介感染症対策を強化する

東京都は26日、東京都感染症予防計画改定案の骨子を発表した。2月9日までパブリックコメントを募集する。エボラ出血熱など国内未発生の感染症やデング熱など蚊媒介感染症への対策を盛り込む方針が示された。今年度内に改定を完了させる予定。2017年3月の国の感染症予防の基本指針が改正されたのを受け、都でも2008年3月に策定された現行計画を改定へ検討会で審議をしていた。

特に総合的に予防施策を推進すべき感染症対策として1.新型インフルエンザ等2.結核3.HIV/エイズ、性感染症4.一類感染症5.蚊媒介感染症6.麻しん・風しん―を盛り込んだ。一類感染症はエボラ出血熱や中東呼吸器症候群(MERS)など国内未発生の感染症が東京でも発生するリスクは高まっているとし、感染症指定医療機関や関係機関との連携、訓練や感染防止資器材の整備支援を実施。患者の受け入れや院内感染の防止、医療提供を円滑・安全に行えるよう備える。蚊媒介感染症では2014年に東京でもデング熱の国内感染が発生したほか、ジカ熱の症例も発見されている。蚊の発生を抑えるほか、患者の早期把握や対応強化を図る。

このほか基本的な考え方として、患者への人権の尊重を盛り込んだ。保健所による入院措置や感染した可能性がある人の健康状態の報告の要請などは必要最小限度とする。災害時は感染症が起こりやすいことから、事前の備えや住民への普及・啓発を行うほか、発災時は都や区市町村で防疫措置などを行う。外国人への感染症防止や感染症が疑われる際の受信方法などを多言語で提供していく方針。

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http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/01/26/15.html

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介