過去3年間での不正の発生実績1件以上が54.0%に増加

デロイト トーマツはこのほど、無作為に抽出した上場企業・非上場企業を対象にアンケート調査を行い、427社からの回答を分析した『企業の不正リスク調査白書2020-2022』を発表した。今回の調査では、過去3年間での不正の発生実績が前回調査(2018年)の47.9%から54.0%に増加。不正の発生場所では、海外関係会社と答えた企業が6.5ポイント増加して23.6%となった。

不正の発生場所

不正タイプ別では、会計不正の増加が31.2%から40.0%に増加しており、今後、コロナによる業績悪化でさらに会計不正が増えることが懸念されるという。一方で、「不正リスクが高まった/高まるだろう」と答えた企業は前回の69.6%/71.3%から60.8%/59.1%に減少しており、不正に対する危機意識の低下が窺える。

発生した不正のタイプ(青=2020年、緑=2018年)
不正発覚の経営・業績への影響の変化(2018年〜2022年)