サイレンが鳴り響く火災現場や救急現場から消防本部への緊急連絡、騒音が激しい道路やトンネルでの作業、建設、事故現場から道路管理事務所への連絡、乗客の声、アナウンスが鳴り響くなかでの駅ホームから指令所への緊急連絡などに活用できる

OKIこと沖電気工業は27日、災害現場や、道路・鉄道など厳しい騒音環境下での情報伝達手段としての利用を目的とした「エリア収音ハンドセット」を開発、評価機の提供を開始すると発表した。周囲の騒音をカットして送信口の音声のみ相手に伝えることが可能なため、より正確で確実な情報伝達ができる。サイレンが鳴り響く火災現場や救急現場から消防本部への緊急連絡、騒音が激しい道路やトンネルでの作業、建設、事故などの現場から道路管理事務所への連絡、乗客の声やアナウンスが鳴り響くなかでの駅ホームから指令所への緊急連絡などに活用できる。商品販売は2018年度からの開始を予定している。価格は個別見積もり。

同社が独自に開発したエリア収音技術を小型モジュール化して搭載。マイクロホンとスピーカーを内蔵し、本体とはらせん状のコードで接続される。ハウリングを完全に抑制。周囲にいる関係者の会話を拾わないため、情報漏洩を防止する。本体を交換することなく、既存のハンドセットと交換するだけで対応できるため、低コストで導入することができる。

災害現場やトンネル内といった場所では、緊急時も騒音環境下での連絡が必要だが、騒音環境下では現場からの連絡が周囲の騒音でかき消されてしまい、本部に正確な情報を伝えられず誤った情報となり、的確な判断ができず、結果として対応に遅れが出てしまうといった問題があった。これまでもさまざまなノイズキャンセリング技術の活用が検討されてきたが、通話品質の確保、コスト増大など導入にはさまざまな課題があった。

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(了)

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リスク対策.com:横田 和子