「自助」「共助」についてアンケートを実施

東急不動産ホールディングス傘下でマンション管理業を展開する東急コミュニティーは16日、災害対策の課題と実効性のある対策の啓発を目的に、30代以上の男女3128名のマンション居住者を対象に、災害対策の実態や防災意識に関するアンケート調査を実施したと発表した。「自助」について震災被害経験者と非経験者、「共助」についてマンション戸数別の回答を比較。経験者と非経験者で差が大きい行動は「家族で災害発生時の想定や行動を話し合った」、500戸以上のマンションで「自発的に声をかけて、助けを必要とする人を助けたい」が83.4%などの結果が出た。

調査によると、「自助」に関する「家庭で災害に備えて準備しているもの、対策していることについて」の問いでは、家具の固定や転倒防止、落下物防止の対策など「命のリスクへの備え」、懐中電灯や乾電池をすぐに持ち出せる場所に用意、カセットコンロやボンベの用意など「ライフラインのリスクへの備え」、貴重品や眼鏡、コンタクトレンズなどをすぐに持ち出せる場所に用意するなど「生活必需品のリスクへの備え」の3つのカテゴリーに分類できることが分かったという。

「災害を想定して行ったこと」の問いでは、経験者と非経験者の差が大きい行動は「家族で災害発生時の想定や行動を話し合った」が経験者で20.7%、非経験者で13.7%、「家族と災害時の集合場所や連絡方法を確認した」が経験者で25.4%、非経験者で19.0%だった。

「在宅の際、もし今から30秒後に震度6弱以上の地震が起きることが分かったとしたら、あなたはそれまでの間に何をしますか。」の問いでは、「わからない、何もできない」が経験者で12.0%、非経験者で19.4%、「屋内で自身と家族の安全を確保する、構える」が経験者で40.2%、非経験者で36.8%となった。

マンション単位で行う「共助」に関する「災害発生時に近隣世帯を助けようとする意識」についての質問では「自発的に声をかけて、助けを必要とする人を助けたい」が500戸以上のマンションで83.4%、200~499戸で78.9%、100~199戸で75.2%などとなった。

マンションの管理組合行う災害対策の認知状況について、「具体的な内容を知っている」と答えた割合が最も高いのはいずれも500戸以上で、「建物の耐震性診断の実施」は42.8%で全体平均との差は12.8%、「災害に備えた水・食料、生活用品や機器などの備蓄」は40.5%で差は15.7%、「災害対策マニュアルの策定」は55.3%で差は12.5%だった。

■ニュースリリースはこちら
http://www.tokyu-com.co.jp/company/newsrelease/171116-1.pdf

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リスク対策.com:横田 和子