2017/11/14
防災・危機管理ニュース
東京消防庁は1日、2016年の都内住宅火災・放火火災の実態について発表した。総火災件数は対前年比11.3%減の3982件だった。建物からの出火件数は5.1%減の2681件、住宅火災件数は10.6%減の1497件。建物火災に占める住宅火災の割合は55.8%で、4.5ポイント減。
住宅火災の内訳は共同住宅が958件で64.0%、それ以外の住宅が539件で36.0%だった。火災による死者は68人で13.9%減。そのうち自損を除く住宅火災による死者が61人で11.5%減。住宅火災による死者61人のうち65歳以上の高齢者は44人で、72.1%を占めている。住宅火災による死者のうち共同住宅が39.3%の24人、それ以外の住宅が60.7%の37人。
住宅火災の出火原因は「こんろ」が24.4%、「たばこ」が17.0%、「放火」が10.0%。出火箇所は「居室等」が44.6%、「台所・キッチン等」が36.0%。住宅火災のうち初期消火を実施したのが66.0%で、そのうち初期消火に成功したのが77.5%。死者が発生した住宅火災の出火原因で最多は「たばこ」で18.0%。「たばこ」のうち「火源が落下」が54.5%で火源が服などに着火したことが死因の多くを占めている。
放火火災は14.2%減の881件で、総火災件数に占める割合は1.1ポイント減の22.1%。放火のうち「建物火災」が43.6%、その他火災が51.8%、車両火災4.4%、船舶火災0.2%だった。
■ニュースリリースはこちら
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-bouanka/house/fire/h28.html
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方