東京港でも広大な堤外地に重要施設が集まっている(出典:国土交通省ホームページ)

国土交通省は5日、「港湾の堤外地等における高潮リスク軽減方策ガイドライン」の中間とりまとめを発表した。物流上重要な役割を果たす堤防より海側にあたる港湾の堤外地のリスク軽減に向け、台風接近の5日前からの行動計画を提示。今年度内にガイドラインを作成し、高潮対策を推進する。

東京湾、伊勢湾、大阪湾のいわゆる三大湾においては臨港地区の8割が堤外地に位置。高潮による被害は人的なもの以外に、護岸や荷捌き地、企業設備といったハード面にもおよび、経済に与える影響が大きい。

とりまとめではタイムラインの考え方を取り入れ、台風接近までのフェーズを1~4に分ける。フェーズ1は1~5日前、2は1日程度前、3は1~半日程度前、4は半日~6時間程度前。台風の進路は事前にある程度の予測は可能なことからフェーズ1の段階から準備を進め、4の段階で人は安全な箇所に避難、移動可能な資産も移動させ、移動困難な資産も固定化を完了させる。

エリア別の減災計画の策定も進める。国交省では東京湾、伊勢湾、大阪湾の三大湾での取り組みをワーキンググループで検討を進め、ガイドラインに生かす方針。また、国交省の検討委員会ではSNSの活用により構成員全員がリアルタイムで共有できる体制作りも提案されており、今後防災情報の共有体制の構築も図る。

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http://www.mlit.go.jp/report/press/port07_hh_000101.html

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リスク対策.com:斯波 祐介