国交省調査によると、市区町村のほとんどが耐震改修促進計画を策定している

国土交通省は9月26日、地方自治体における耐震改修促進計画の策定予定と耐震改修等に対する補助制度の整備状況について発表した。4月1日現在、耐震計画は全47都道府県が策定済み。市区町村の策定率は前年比0.2ポイント増の97.5%で、100%となるのは2019年度以降の見込み。市区町村による補助制度は耐震診断に対しては前年比2.2ポイント増の86.5%、耐震改修に対しては2.9ポイント増の85.0%となっている。

耐震改修促進計画は、1741市区町村のうち1698団体が策定済み。2018年3月までにさらに9団体が策定し、策定率は98.0%となる。残る34団体は2018年4月以降の策定を目指す。補助については診断・改修いずれに対しても都市部は割合が高く地方は低い。都道府県別に見ると診断への補助制度がある市区町村の割合が特に低いのは沖縄県の20%、佐賀県の25%、耐震改修では沖縄県の29%、北海道が30%。

補助制度を建物用途別に見ると、診断の住宅は前年比2.5ポイント増の85.7%。うち戸建住宅が2.6ポイント増の85.6%、共同住宅は3.3ポイント増の41.2%。非住宅建築物は0.3ポイント増の38.2%。改修は住宅が2.5ポイント増の84.5%、戸建住宅が2.6ポイント増の84.4%、共同住宅が2.9ポイント増の36%。非住宅建築物は2.0ポイント増の24.3%。住宅の方が生命・財産の危機に直結する可能性が高く、制度整備の割合も高い。非住宅は2013年の耐震改修促進法が改正され、大規模公共施設の改修が2015年までにほぼ終了したことから割合が低くなっている。

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http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000682.html

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介