先端研究所の丸山所長は、産業用制御システムの変化と脅威の増大を指摘した

デロイト トーマツはインフラや工場といった産業制御システム向けの新たなサイバーセキュリティシステム提供を行う。iTAP(Deloitte Industry Threat Accelerator Pack)と題した、産業制御システム向けの分析・脅威発見のほか回復の提供を目指す。

電力や水道、交通といったインフラや工場向けの産業用制御システムは、外部ネットワークとの接続が少ないクローズドなものが多かった。しかしIoT化や効率化へ独自OSやプロトコルの汎用化が進み、サイバー攻撃の脅威は増している。インフラや主要品の生産が止まると、その企業のみでなく社会的ダメージも大きい。

デロイト トーマツではインフラ事業者や製造業事業者向けに予防・発見・回復の一気通貫の提供行う方針。iTAPは産業用制御システムの攻撃分析を行え、不正接続や情報窃取といった脅威の検出を行う。シンガポールのラボ環境で開発。2016年3月に日本国外でリリースされている。デロイト トーマツ リスクサービス社長でデロイト トーマツ サイバーセキュリティ先端研究所の丸山満彦所長は25日の記者説明会で「産業用制御システムの独自OS使用、外部との接続なしという前提は崩れている」と解説。早期のiTAPの国内提供を目指す。

(了)

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