2017/09/12
ニュープロダクツ

日立製作所は8月29日、重要インフラ事業者向けの「サイバー防衛訓練・検証サービス」の8月30日からの提供開始を発表した。サイバー攻撃に対するBCP策定のためのノウハウを整備するとともに、総合訓練・検証施設を茨城県日立市にある日立の大みか事業所内に開設。実際の現場に限りなく近い環境で、受講者の冷静な判断力と、適切で迅速な対応力を強化する。受講者のレベルや環境に合わせて演習を行うため具体的な課題や弱点を抽出することができるほか、システムや運用手順、セキュリティ製品の評価・比較ができる。価格は個別見積もり。
重要インフラ事業者の中でも、実際にプラントや情報システムを監視する部門や、緊急時の対応を指揮命令する部門の担当者や責任者、経営幹部が受講対象。制御システムと情報システムに関する同社の技術・ノウハウを基にしたプログラムで、基本知識や最新事例を学習する講義、防御スキルを身につける技術訓練、最新の攻撃シナリオにも対応した実践演習から構成されている。実践演習では、受講者が社内体制と同等の組織を編成し、普段利用するシステムに模された環境のもとで、別室にいる攻撃役から受けるさまざまな攻撃に対処する。
システムや運用手順、セキュリティ製品に関する検証・評価サービスでは、サイバー攻撃に備えた技術検証を支援する。普段利用するシステムや運用マニュアルが、最新の攻撃手法に有効かを検証・評価し、改善策を提案するコンサルティングサービスのほか、セキュリティ製品の稼働検証・効果測定を行い、導入検討中の製品の評価・比較ができる。
日立は5月末にイスラエルのサイバーセキュリティ大手CyberGym(サイバージム)社と提携。サイバージムのサイバー防衛演習関連サービス、ソフトウェアの日本国内における独占販売契約を締結した。この契約に基づき、日立では今回提供開始するサービスを今後さらに強化し、2018年をめどにサイバージムの訓練ノウハウ搭載したサービスを提供する予定としている
■ニュースリリースはこちら
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2017/08/0829c.html
(了)
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リスク対策.com:横田 和子
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