住民への伝達不具合の多くは機器の設定誤りだった(出典:写真AC)

消防庁は1日、8月29日に北朝鮮がミサイルを北海道沖の太平洋に発射した際の全国瞬時警報システム(Jアラート)の情報伝達の状況について発表した。北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県の12道県617市町村の対象地域のうち、最終的に24市町村で不具合があった。うち20団体は機器の設定誤りが原因だったという。

機器の設定誤りは電源が入っていない、接触不良、動作ルールや通信設定の誤りといったもの。このほか調査中の2団体も機器の問題の見込み。残りの2団体は機器の故障が原因だった。この24市町村では防災行政無線など自治体による住民への情報伝達が行われなかったことになる。

消防庁によると対象地域の全市町村でJアラートの情報の受信は正常に行われたということで、受信後の市町村に問題があり伝達されなかった。消防庁では8月29日の段階で不具合があった7道県16市町村を公表。さらに8団体追加され、9道県24市町村となった。

消防庁では問題のあった市町村に原因究明や改善を要請。改善されるまでは常時人員を配置するなど、Jアラートの情報が確実に住民に伝わる体制をとるように指導したという。

■ニュースリリースはこちら
https://www.fdma.go.jp/neuter/topics/houdou/h29/09/290901_houdou_1.pdf

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介