5カ年計画で、伝統の街並みを生かした糸魚川復興を進める

新潟県糸魚川市は22日、「糸魚川市復興まちづくり計画」を発表した。2016年12月の糸魚川市駅北大火からの復興の基本指針で、大型防火水槽の設置や日本海の海水の消火への活用、雁木(がんぎ)など伝統的な街並みを生かしつつの建築物の不燃化などを進める。

大火では147棟を焼損し、うち120棟が全焼した。計画では対象地域を17ha、そのうち被災地の4haを重点地域に設定。2021年度までの5カ年計画で復興に取り組む。大火を防ぐ街づくりとして、街を東西に横切る本町通り沿いの不燃化に注力し、延焼遮断帯とする。難燃材や不燃材を使用し、雁木を再生する方針。

100m3規模の大型防火水槽の設置を進めるほか、日本海の海水取水配管システムの整備も進める計画。モデル地区を設定し、複数の住宅で連動する住宅用火災警報器設置を推進する。常備消防の人員や資機材の充実や消防団の組織改編で初動体制の強化も行っていく。

これまで糸魚川市に助言を行ってきた国土交通省は、今回の計画を受け今後も復興支援を行う方針。技術支援や財政面でのバックアップなどを進める。

■ニュースリリースはこちら
http://www.city.itoigawa.lg.jp/item/20859.htm(糸魚川市)
http://www.mlit.go.jp/report/press/toshi06_hh_000019.html(国土交通省)

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介