九州北部豪雨の被害は早期局激の基準を大幅に上回っている

政府は8日、閣議で6月7日から7月27日にかけての豪雨と暴風雨被害について激甚災害指定を決定した。九州北部豪雨の被害を受けた福岡県朝倉市、東峰村、添田町および大分県日田市は局激指定となった。また全国を対象とした本激指定も行われている。政令の公布・施行は10日。

局激指定の4市町村は公共土木施設などの災害復旧で国庫補助率のかさ上げが行われる。過去5年間の実績の平均では通常70%が84%にアップしている。また朝倉市と日田市では事業再建を目指す中小企業に対し、中小企業信用保険の保険限度額を別枠化することにより、融資保証の拡充を行う。

4市町村の公共土木施設等災害復旧額の査定見込みは朝倉市で132.2億円、東峰村で20億円、添田町で7.8億円、日田市で58.4億円。早期局激指定の基準額をいずれも大幅に超えており、早期指定を決めた。

全国を対象とした本激では農地や農道など農業用施設、林道の復旧の国庫補助率のかさ上げを行う。過去5年間の実績の平均では82%が95%にアップ。また農協などの倉庫や加工施設といった共同利用施設の国庫補助率も最高90%まで引き上げる。全国の農地等災害復旧事業費の査定見込み額は約207.7億円。

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介