2020/06/24
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情
正しいゴミ出しから
下記は、庫内で火災が発生した場合の一連の流れ(案)である。
1. 庫内で火災が発生したことを119番通報(場所、状態)
※煙、熱、匂い、対向車や後続車からのクラクションなどで気付く。
2. 作業者がいち早く消火栓を探して横付けする
※消火栓の5メートルほど進行方向先に停めることでホースを有効活用できる。
※停止板を立てて、後続車に消火作業中であることと徐行を促す。
※作業員はできるだけ煙を吸わないように防煙マスクを装着する。
3. T型バールで消火栓の蓋を開ける
※消火栓の開口部に落ちないように、消火栓蓋で躓かないように注意。
※地方では立式消火栓など様々な消火栓があるため地域の消火栓事情に応じた消火装備を積載しておく。
4. スタンドパイプを立てて65ミリホースのメス側を結合する
5. 塵芥車の舗道側にある送水口に65ミリホースのオス側を結合する
6. T型バールを少しずつ開放し、送水開始する
7. 黒煙が白煙に変われば、庫内のスプリンクラーが有効に作動している
8. 消防隊が到着するまで、または煙が出なくなるまで送水を続ける
9. 排水口から流れ出た水を排水溝に処理する
10. 庫内の水を十分に排水後に車庫へ向かう
※帰社途中で、再燃していないかを確認する。
清掃車の天井部分に消火するための開口部(消火・排煙口)があるタイプは、火災が発生した場合は、消火口に消火栓からホースで水を送って、初期消火が可能かもしれない。庫内が燃えて熱くなっている天井へ登ることや天井からの落下、圧縮された燃焼物に水が届かないなど、ゴミが満杯の場合などは活用できないかもしれないが、残火処理時の排煙口として使えるかもしれない。
(出典:YouTube/acfish)
いずれにしても、危険ゴミを出す可能性がある外国人居住者などにも、さまざまなゴミを出す人がいかに危険ゴミを認識して、分別し、具体的にゴミ収集車の火災予防できるか?が大きな課題となっているようだ。
■外国語版家庭ごみの分け方・出し方(埼玉県川口市)
https://www.city.kawaguchi.lg.jp/kurashi_tetsuzuki/gomi_risaikuru/2/1/9634.html
路上でゴミ収集車の火災が起こればどうなるのか? 1台約400万〜500万円の車両の損失ばかりか、場合によっては、清掃工場などの焼却設備が火災によって使えなくなるとどうなるのか? さらなる継続教育が必要に思う。
自治体によってルールや仕組みが異なるが、いずれはゴミとなるものを作って販売するメーカーからゴミとして出す消費者、ゴミ収集会社や作業員、最終処分場の関係者が一丸となって、ゴミ収集過程で発生する火災や爆発、作業員のけが、ゴミ焼却施設の悪影響などを予防していく必要がある。
■正しい資源物とごみの分け方・出し方 - 京都こごみネット
※自治体によって仕組みやルールが異なります。
http://kyoto-kogomi.net/wp-content/uploads/2017/11/gomi_handbook3-1.pdf
■焼却不適物が焼却設備に与える悪影響
https://www.city.kochi.kochi.jp/soshiki/66/akueikyou.html
(出典:YouTube/ゴミと再生資源の分け方・出し方~危険ゴミ編~)
一般社団法人 日本防災教育訓練センター
https://irescue.jp
info@irescue.jp
- keyword
- 火災
ワールド ファイアーファイターズ:世界の消防新事情の他の記事
- ゴミ収集車の危険ゴミによる庫内火災対応について
- 消毒用アルコール製品による火災について
- Signal Reading (シグナルリーディング)で助かった消防士の命
- 消防現場での野次馬の無断撮影対策
- 夜間の消防活動、カメラで課題解決
おすすめ記事
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/15
-
BCMSで社会的供給責任を果たせる体制づくり能登半島地震を機に見直し図り新規訓練を導入
日本精工(東京都品川区、市井明俊代表執行役社長・CEO)は、2024年元日に発生した能登半島地震で、直接的な被害を受けたわけではない。しかし、増加した製品ニーズに応え、社会的供給責任を果たした。また、被害がなくとも明らかになった課題を直視し、対策を進めている。
2025/04/15
-
-
生コン・アスファルト工場の早期再稼働を支援
能登半島地震では、初動や支援における道路の重要性が再認識されました。寸断箇所の啓開にあたる建設業者の尽力はもちろんですが、その後の応急復旧には補修資材が欠かせません。大手プラントメーカーの日工は2025年度、取引先の生コン・アスファルト工場が資材供給を継続するための支援強化に乗り出します。
2025/04/14
-
新任担当者でもすぐに対応できる「アクション・カード」の作り方
4月は人事異動が多く、新たにBCPや防災を担当する人が増える時期である。いざというときの初動を、新任担当者であっても、少しでも早く、そして正確に進められるようにするために、有効なツールとして注目されているのが「アクション・カード」だ。アクション・カードは、災害や緊急事態が発生した際に「誰が・何を・どの順番で行うか」を一覧化した小さなカード形式のツールで、近年では医療機関や行政、企業など幅広い組織で採用されている。
2025/04/12
-
-
-
防災教育を劇的に変える5つのポイント教え方には法則がある!
緊急時に的確な判断と行動を可能にするため、不可欠なのが教育と研修だ。リスクマネジメントやBCMに関連する基本的な知識やスキル習得のために、一般的な授業形式からグループ討議、シミュレーション訓練など多種多様な方法が導入されている。しかし、本当に効果的な「学び」はどのように組み立てるべきなのか。教育工学を専門とする東北学院大学教授の稲垣忠氏に聞いた。
2025/04/10
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方