2017/08/04
防災・危機管理ニュース

内閣官房は3日、「ナショナル・レジリエンス(防災・減災)懇談会」の第34回会合を開催。国土強靭化基本計画の見直しについて話し合われた。現行計画の8つの事前目標と45の「起きてはならない最悪の事態」の設定について改訂する方針で、目標には被災者の健康の確保や情報サービス確保、45の最悪事態には雪害や国際的風評被害といった想定をたたき案として示した。
国土強靭化基本計画は5年をめどに見直されており、現計画は2014年6月に決定。次期計画を2019年に決定の場合、今年度には見直し作業を本格化させる必要がある。2016年の熊本地震など近年の災害で得られた教訓を次期計画に生かすため、目標と最悪事態について改訂する方針を示した。
目標では災害関連死を防ぐ観点から、被災者の健康を守り、避難生活環境の改善を目指す。主に発災から仮設住宅入居までの避難生活での適切な医療措置を行うことや、避難所以外でも車中泊、知人宅など広く避難生活を設定し改善を図る。女性や子ども、外国人、LGBT(性的少数者)への配慮も盛り込む見込み。
情報についてはテレビや携帯電話、インターネットといったインフラのほか、SNSなどの民間情報サービスの事業継続を守る。従前よりも強靭な復興として、より安全で被災しにくく、競争力の強い状態にすることを目指す。
最悪の事態では「暴風雪や豪雪等に伴う多数の死傷者の発生」という形でこれまで盛り込んでいなかった雪害を想定。災害時に活用する情報サービスの機能停止で避難行動や救助・支援が遅れる事態や、貴重な文化財や自然環境の喪失、さらには国際的風評被害による失業や倒産といった経済への影響も盛り込む方針。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方