(左)屋上に設置した共有アンテナ (右)導入した新丸の内ビルディング

スカパーJSATは、大規模オフィスビルに入居しているテナント企業に向けたBCP(事業継続計画)対策商品として、非常用通信「アンテナ共有衛星通信サービス」の提供を4月1日から開始した。三菱地所が所有・管理する新丸の内ビルディングで導入している。

大規模オフィスビルの屋上に共有アンテナを設置し、ビル内に敷設された回線を使うことで、大規模災害後に発生が懸念される地上回線の混雑や断絶を回避し、音声通信やインターネット接続ができる。テナント企業の工場や支店などとの通信も可能だ。共有設備を共同利用することによって、初期導入コストや月額回線費用といったテナント企業の負担も従来サービスよりかからない。

 

これまでもBCP対策としての衛星通信の利便性の高さは注目されていたが、テナント企業が単独でパラボラアンテナやケーブル敷設工事をする際には、従来はコスト負担と共に、オフィスビルの屋上のアンテナスペースの確保という課題があった。同社は「都内に本社機能を構える上場企業の約7割以上が賃貸ビルに入居しているという昨今のオフィス事情や、低廉な初期導入コストで万が一の時の通信手段の確保という要望に応え、まずはモデルビルとして同ビルに導入し、入居テナント企業のAGC旭硝子に契約いただいた」とする。

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(了)

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リスク対策.com:横田 和子