第102回:海外企業における新型コロナウイルスへの対応状況【第6報】
BCI / Coronavirus Organizational Preparedness 6th Edition
合同会社 Office SRC/
代表
田代 邦幸
田代 邦幸
自動車メーカー、半導体製造装置メーカー勤務を経て、2005年より複数のコンサルティングファームにて、事業継続マネジメント(BCM)や災害対策などに関するコンサルティングに従事した後、独立して2020年に合同会社Office SRCを設立。引き続き同分野のコンサルティングに従事する傍ら、The Business Continuity Institute(BCI)日本支部事務局としての活動などを通して、BCMの普及啓発にも積極的に取り組んでいる。一般社団法人レジリエンス協会 組織レジリエンス研究会座長。BCI Approved Instructor。JQA 認定 ISO/IEC27001 審査員。著書『困難な時代でも企業を存続させる!! 「事業継続マネジメント」実践ガイド』(セルバ出版)
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BCMの専門家や実務者による非営利団体BCI(注1)は、これまで新型コロナウイルス対応に関するアンケート調査の結果を3月中旬から2週間に1回のペースで実施しており(注2)、5月29日には第6回の調査結果が発表された。読者の皆様の中には「まだやるのか?」と思われた方もおられると思うが、継続的に調査された結果から見えてくることもあるので、本連載での紹介を見送った第5回調査も含めて、調査結果をいくつかピックアップしてご紹介したいと思う。
第5回の調査は5月11日から13日まで、第6回の調査は5月25日から27日までの間に行われている。BCIの調査では欧州からの回答が全体の半分程度を占めるのが普通であるが、新型コロナウィルスに関する一連の調査においては、珍しく回答者のプロポーションがこれまでの6回の中で大きく変動している(注3)。本稿でご紹介する第6回調査では欧州からの回答が44.2%、北米が10.2%、アジアが11.5%などとなっている。
今回の調査は、従業員の職場への復帰や出張など、ビジネスの本格的な再開に関する側面に特に注目されており、アンケート調査もこれらに関する選択肢を若干増やして行われている。
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