AIのほか検査員も増員しテロに対処する

フェイスブックは22日、テロ対策についての考え方を公表した。テロ排除の姿勢を明確に示し、人工知能(AI)の活用のほか監視人員を1.7倍に増員するなど対策を進めていくとした。フェイスブックはこれまで、技術を駆使すれば簡単に解決できるという印象を与えたくないとして、テロ対策の公表には慎重な姿勢をとってきたという。しかしテロの頻発のほか、困難な問題に立ち向かう姿勢を示すため公表に踏み切った。

テロ対策は問題画像やテロをあおる言語をAIで識別。テロリストを支援する投稿やグループ、ページなどを検出し削除を進める。フェイスブックグループの写真共有アプリのインスタグラムや通信アプリのWhatsApp(ワッツアップ)でも対策を進める。

AIで識別できないものも人力で対処する。検査員は現在約4500人いるが、2018年までに3000人増員し7500人体制とする。また研究者や元検察官などテロ対策に特化したスペシャリストも2016年に増員し現在150人以上いるという。

またテロ組織が作成したほか、テロ組織支援の動画を識別のため、マイクロソフトやツイッター、YouTube(ユーチューブ)と画像や動画の持つ電子指紋であるハッシュのデータベースを2016年から共有。各国政府機関とも連携し情報を収集している。

フェイスブックは1.ユーザーの死後のデータ2.文化の違いなどが生む論争を起こす投稿の取り扱い3.フェイクニュース4.選挙運動など民主主義との関わり5.ビッグデータ活用6.いじめなど若者の安全-のテロも含めた7つの困難な問題に立ち向かい、解決策を探っていくとしている。

■ニュースリリースはこちら
https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/06/how-we-counter-terrorism/

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介