気象庁は平時から自治体の気象への理解を高める取り組みを推進する

気象庁は20日、「地域における気象防災業務のあり方検討会」の第2回会合を開催。地域にある気象台の防災への取り組みについて方向性を提示した。平時は地方自治体との信頼関係構築や気象への理解を深め、緊急時には情報共有強化や気象台職員によるチーム派遣といった自治体との協力を行う。

方向性の主な内容は1.気象情報の理解を深め、信頼関係を構築する平時からの取り組み2.緊急時の自治体の防災対応後押し3.災害後の振り返り4.住民への周知など地域全体の気象防災力向上への取り組み。

平時については、万が一の際、気象情報を自治体が理解・活用をできるよう、気象台は勉強会の実施や、気象予報士の自治体への派遣といった取り組みを推進する。気象台長の自治体訪問などで信頼関係を深め、気象台で市町村ごとの気象や災害に関するデータベースをまとめておく。

緊急時には平時にまとめたデータベースの情報や自治体との信頼関係を活用。気象台から避難指示を出す権限のある市町村長へのホットラインの活用、台風接近など悪天候が見込まれる際に数日前からの自治体担当者との情報共有を行う。ウェブやSNSによる、この共有情報の一般への発信も検討する。大型災害時は近隣の気象台も含めたチームを結成し、都道府県や市町村への派遣も行う。災害後は気象台と自治体で防災気象情報の内容やタイミング、気象情報や指数の活用といった内容を振り返り検証する。


地域全体の気象防災力向上については、気象庁・気象台のホームページやSNSを活用し、一般に広く防災気象情報の周知を図る。また報道機関との連携や、自治体、民間団体との防災ワークショップといったイベントや訓練、授業といった取り組みを行っていく。また前述の4つの取り組みについて、都道府県が中心となり、防災関係機関や市町村が一体となった枠組みを理想として掲げた。

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介