写真を拡大 「首都圏を中心としたレジリエンス総合力向上プロジェクト」

首都直下地震などの災害にそなえ、国立研究開発法人防災科学技術研究所(理事長:林 春男)は、大学等の研究者や賛同する企業・組織と共にオールジャパン体制で推進する「首都圏を中心としたレジリエンス総合力向上プロジェクト(略称:for R)」を開始する。これに併せ、防災分野における企業・組織の課題解決、事業継続能力の向上に資することを目的とした「データ利活用協議会(略称:デ活)」を立ち上げる。

首都圏を中心としたレジリエンス総合力向上プロジェクトは【a】首都圏を中心としたレジリエンス総合力向上に資するデータ利活用に向けた連携体制の構築、【b】官民連携による超高密度地震動観測データの収集・整備、【c】非構造部材を含む構造物の崩壊余裕度に関するデータ収集・整備--の3つのサブプロジェクトを推進し、有機的連携を通じて、官民一体の総合的な事業継続や災害対応、個人の防災行動等に資するデータの収集・整備を目指す。

このうち、【a】首都圏を中心としたレジリエンス総合力向上に資するデータ利活用に向けた連携体制の構築では、防災分野における企業・組織の課題解決、事業継続能力の向上に資することを目的とした「データ利活用協議会」を立ち上げ、(1)被害の拡大を阻止し、都市機能の早期復旧・復興を実現する技術的課題抽出、データ利活用策の検討をするとともに、(2)データ利活用に向けた民間企業や関係機関等との連携を模索する。

【b】官民連携による超高密度地震動観測データの収集・整備では、(1)官民連携超高密度観測データの収集・整備と、(2)マルチデータインテグレーションシステムの検討を行う。

【c】非構造部材を含む構造物の崩壊余裕度に関するデータ収集・整備では、(1)非構造部材を含む崩壊余裕度に関するデータ収集・整備、(2)地盤-建物系のセンシングデータの収集・整備を行う。

写真を拡大 「データ利活用協議会」のイメージ


6月23日に記念シンポジウム開催

6月23日(金)には、 首都圏レジリエンスプロジェクト・データ利活用協議会の発足会・記念シンポジウムを都内の時事通信ホールで開催する(13:30 – 17:15)。参加費は無料で、定員は170人。申し込みには、会員登録(無料)が必要となる。参加申込み(URL: http://eoc.cc.niigata-u.ac.jp/for_r/duc)。

シンポジウムでは、首都圏レジリエンスプロジェクト総括の平田直氏(東京大学地震研究所教授)が首都圏レジリエンスプロジェクト及びデータ利活用協議会の概要を説明するほか、研究に参画する研究者や民間企業の担当者らが今後の展開イメージなどを発表する。

(了)