2017/06/07
防災・危機管理ニュース
政府は6日、首相官邸で国土強靭化推進本部の第6回会合を開催。安倍晋三首相も出席した。「国道強靭化アクションプラン2017」を決定したほか、2014年に策定された国土強靭化基本計画が4月末までに30の計画や指針に反映されたことが報告された。
アクションプラン2017では基本計画策定後の3年間の取り組みはおおむね順調に進捗していると評価。「異常気象等による市街地等の浸水」や「情報伝達の不備等で多数の死傷者発生」といった、避けなければいけない事態で府省庁横断で取り組むべきプログラムでは、2018年度の目標値達成を100とした際の2016年度の進捗率が60以上なのが、全45プログラム中35プログラムとなっている。また2016年の熊本地震や台風被害、2015年の関東・東北豪雨を踏まえ、プッシュ・プル型の物資調達や輸送システムの構築、水害時の要配慮者利用施設における避難計画作成や避難訓練実施促進といった対応例も盛り込まれた。
基本計画の他の計画などへの反映は4月末までに30が反映され、改正された。南海トラフ地震防災対策指針基本計画や首都直下地震緊急対策推進基本計画のほか、宇宙基本計画や世界最先端IT国家創造宣言など、防災から農林水産業、情報産業まで幅広く強靭化が反映されている。今年度以降も総合物流施設大綱や教育振興基本計画など多様な計画や指針が、基本計画を踏まえ改正される予定。
■関連記事「国土強靭化、ハザードマップや訓練注力」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2717
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方