防犯やテロ対策の最新技術をレガシーとする(写真はイメージです)

日本経済団体連合会など経済界で構成するオリンピック・パラリンピック等経済界協議会(会長:豊田章男・トヨタ自動車社長)は5月30日、「経済界における、2020年およびレガシーに向けた安全・安心の取り組み」を自由民主党の治安・テロ対策調査会(会長:森まさこ・参院議員)で明らかにした。最新技術を活用したテロやサイバー対策の導入とそれに向けた課題の提起を行った。

同協議会は経団連のほか日本・東京商工会議所、経済同友会を中心に経済界で構成。科学技術・イノベーションのハードレガシーと文化・ムーブメントのソフトレガシーの2本のレガシー(遺産)の形成を目指す。

ハードレガシーとして安全・安心のワーキンググループを形成。幹事企業はNEC、NTT、パナソニック、富士通、トヨタでさらにキヤノンやセコム、ALSOKなども参加している。安全・安心では1.防犯対策2.テロ対策3.インフラ対策4.サイバー対策5.豪雨/顕著災害対策の5つを掲げた。犯罪やテロ対策では生体認証システムや全方位カメラ、NBC・爆発物検査システム、ドローンといった最新技術を活用し入退管理の厳格化、空港や海上などでの不審物事前調査、侵入警戒にあたる。サイバー攻撃ではビッグデータによる予兆検知や人工知能(AI)による未知攻撃検知を実装する計画。

課題としては監視カメラのネットワーク化、画像など個人情報の犯罪・事故防止に利活用のほかドローン管制や運用といったルール整備が挙げられた。

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介