サイバー人材育成で意見が交わされた

総務省は5月31日「サイバーセキュリティタスクフォース」の第5回会合を開催。「サイバーセキュリティの研究開発及び人材育成に係る方向性」の案を提示した。主な内容は1.諸外国の取り組み調査と先進事例の取り入れ2.産官学の連携3.情報通信研究機構(NICT)の役割。

諸外国と比較し、日本の劣っている技術分野や不足している人材を明確にし、具体的な取り組み方針を決定。諸外国の優れた点は積極的に学ぶ。産官学の連携を密にし、変化の速いサイバーセキュリティ分野に対応。連携について検討する場を設ける。国立研究開発法人であるNICTの役割については、サイバー攻撃の分析技術や暗号技術といった中長期的な研究開発以外に、民間企業へのデータ提供や技術移転といった連携強化、演習の多様化や規模の拡大を図るべきとした。

出席した委員からは「視野が広い全体のデザインを描ける人材が不足している」「教育機関における指導者が少なく、育成が指導者の個人技によるところが大きい」「リスクをとって、国際インターンシップなど実践的な育成の場に人材を送るべきだ」といった意見が出された。6月以降、とりまとめへ向けてさらに検討を進める。

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介