都は両国防災船着場の災害対応力強化を図る

東京都は11日、隅田川の両国防災船着場に隣接する都有地と墨田区有地において、防災拠点やカフェ・レストランなどを整備する民間事業者を募集すると発表した。帰宅困難者の一時避難機能を備えた複合拠点施設を民間事業者が整備する。船着場と一時避難施設が組み合わさることで、船で移動した帰宅困難者受け入れといった防災機能強化を見込める。

プロジェクト名は「両国リバーセンタープロジェクト」。計画地(墨田区横網1-2-15ほか)の面積は約1510m2で、区有地約1040m2、都有地約470m2。現在、区有地は約605m2が待合所、約435m2が子どもの一時保育や子育て相談を行う「両国子育てひろば」。都有地はコインパーキングとなっている。

事業用地の概要(出典:東京都建設局ホームページ)

計画では都有地と区有地に50年間の定期借地権を設定。民間事業者が土地上に建物を整備。その中に公共機能として待合施設と子育てひろばを整備し、その部分を都と区が賃借する。このほかに条件として防災施設として帰宅困難者の一時避難施設、民間機能の一部として川沿いにテラスを設置したカフェやレストラン、水辺と街の動線を整備する必要がある。

民間事業者が支払う地代は月525万円の見込みで都と区がほぼ1対4の割合で受け取る。都と区が公共機能部分の賃料として民間事業者に支払う額は地代を下回らないといけない。都では20日まで質問を受け付け、7月10日に提案書を受理。事業者の決定は8月ごろを予定している。

■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/04/11/03.html

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(了)