都では特区を活用した実験を通じ、ドローンの災害時活用を図る(写真は2月11日に東京・新宿区などが行った防災訓練時のもの)

東京都は7日、国家戦略特区を活用したドローンの実証実験を行うと発表した。多摩地域で土砂災害が起こったことを想定。4~5月にかけて3回行う予定。

17日に奥多摩町、18日に檜原村、5月後半にあきる野市で開催する。いずれもドローンから空撮した高画質画像のリアルタイム伝送を行う。また奥多摩町と檜原村では3Dレーザー計測を、あきる野市では緊急支援物資の搬送も行う。空撮画像の電送で住民の安否確認や捜索経路検討が容易になる。3Dレーザー計測では空撮後の画像加工により、樹木で隠れた地割れといった地表面の動きを把握できる。

都では2016年12月にあきる野市、奥多摩町、檜原村を「ドローン特区」として認定を受けた。これにより画像伝送に必要な5GHz高周波の無線局免許が総務省関東総合通信局から即日発給されることが可能となり、スピーディに実証実験も行えるようになった。小池百合子知事は7日の記者会見で「山間部の人が近づけないような奥深いところで被害状況の確認を行う実証実験」とし、「より有効な災害対策へドローンをどう使うか実験する」と述べた。

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