119番通報で場合によっては東京DMATが即出動する

東京都は29日、2016年度第2回東京DMAT運営協議会を開催。東京DMAT(災害派遣医療チーム)のNBC(核、生物、化学物質)災害に対応する特殊災害チームを新たに2つ指定し5つとした。また119番通報の際該当キーワードに3つ該当する状況であれば直ちに派遣する「早期運用」と呼ばれる派遣を4月1日から試行する。

災害特殊チームに新たに指定されたのは日本医科大学付属病院(文京区、布施明医師)と国立病院機構災害医療センター(立川市、小井土雄一医師)。指定にはNBC災害への対応が必要で、レベルCのTST防護服ユニットや感染防護衣セット、個人用被ばく線量計を備える。1チームあたり医師は1人だが、都では3人への拡大も検討しているという。

早期運用では119番通報を受けた際に「高エネルギー」「挟まれ」「下敷き」「脱出不能」といった深刻な状態を示すキーワードを3つ確認できた場合、DMATを直ちに出動させる。2013年1月~2016年6月までの東京DMAT出動事案218件のうち33件がこれに該当。早期運用により派遣要請の時間が5分以上早くなる見込み。2017年度1年間試行し、2018年度からの本格運用を目指す。

(了)