消防士たちのペットを通じた社会貢献
消防士カレンダーの売り上げ6億円を寄付
一般社団法人 日本防災教育訓練センター 代表理事/
一般社団法人 日本国際動物救命救急協会 代表理事
サニー カミヤ
サニー カミヤ
元福岡市消防局レスキュー隊小隊長。元国際緊急援助隊。元ニューヨーク州救急隊員。台風下の博多湾で起きた韓国籍貨物船事故で4名を救助し、内閣総理大臣表彰受賞。人命救助者数は1500名を超える。世田谷区防災士会理事。G4S 警備保障会社 セキュリティーコンサルタント、FCR株式会社 鉄道の人的災害対応顧問、株式会社レスキュープラス 上級災害対策指導官。防災コンサルタント、セミナー、講演会など日本全国で活躍中。特定非営利活動法人ジャパンハート国際緊急救援事業顧問、特定非営利活動法人ピースウィンズ合同レスキューチームアドバイザー。
サニー カミヤ の記事をもっとみる >
X閉じる
この機能はリスク対策.PRO限定です。
- クリップ記事やフォロー連載は、マイページでチェック!
- あなただけのマイページが作れます。
オーストラリアのニューサウスウェルズ消防局の消防士たちが1993年から始めた社会貢献活動、The Firefighter's Calendar Australia(消防士カレンダー)はFacebookでも世界中から11万6000人ものファンが支持している。
カレンダーの売り上げ部数は毎年平均30万部だそうで、日本円にして2000円で販売しているので、約6億円の売り上げになるが、この収益のほとんどは子ども病院で病と闘っている子供達や、やけどセンターで苦しんでいる患者、そして、里親施設で新しいオーナーを待っている犬たちの生活を支えている。
■The Firefighter's Calendar Australia(消防士カレンダー)のFaceBook
https://www.facebook.com/FirefightersCalendarAustralia/?fref=ts
この消防士達はテレビ番組やビデオなどにも出演し、火災予防や防災、社会的モラルの向上など、様々な方面で活躍している。カレンダーは毎年、下記で購入でき、日本にも発送してくれる。
▪️ファイヤーファイターカレンダー
https://www.firefighterscalendar.com.au
下記のビデオはアメリカのデンバーの消防士達による子犬の譲渡会。ニューメキシコの人口が少ないエリアなどでブリーダーが倒産した際に引き取った子犬や、里親施設でトレーニングを受けた成犬たちの里親を探すイベントを年間を通じて行っており、年間約1500頭を救助している。
The 2017 Firefighter Calendar & Puppy Rescue Party (出典:YouTube)
消防士たちにとっても、自分たちが消防の訓練を通じて体を鍛え、心を養い、社会に貢献することで、子ども達の笑顔に出逢い、そして飼い主を待つペットたちの未来を育てている。
もちろん、この消防士たちは消防現場でペットのレスキューも行っており、ペットの救急法の普及活動も行っている。
こんなに誰にとっても素晴らしい社会貢献プログラムを考えついたのも素晴らしいが、もう25年も続いているのがさらに感動的だ。
彼らのアイデアをそのまま受け入れる必要はないが、日本の消防も何かに心を開いて、こういう実践的で社会貢献度の高いプログラムを試みてはいかがだろうか?
もちろん、何をするにも少数の人々が苦言を呈すかもしれないが、そんなことに恐れていては大きな社会貢献はできない。
できない理屈を並べ立てる時間と労力を費やすのならば、同じ時間を活かし、できる方法を模索し、工夫して実現に向けて行動するべきだと強く思う。
きっと消防士へのイメージも向上し、同時に社会におけるステータスも高まって、継続的に多くの苦しんでいる方々やサポートが必要な方々の生活を支えることができる。
誰にとってもステキな結果に導けると感じるがいかがだろうか?
ペットセーバー
http://petsaver.jp
(了)
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方