3Dプリンターとネット環境さえあれば、宇宙で医療用具を作れる時代に

国立病院機構渋川医療センター(群馬県渋川市)の小児科医師で、医学博士の石北直之氏は、株式会社ニュートン(本社:岩手県八幡平市)と共同研究を行い、3Dプリンターによる人工呼吸器を完成。14日、国際宇宙ステーションでの世界初の製造実験に成功した。

このシステムでは3Dプリンターと電子メールを受け取れるネット環境があれば、どこででも人工呼吸器を製造できる。無重力環境下での動作実験にも成功。用意できる医療機器が限られる宇宙空間などでも自前で製造し、供給することで、安全・安心な活動を行うことが可能となる。物流が滞る被災時でも、3Dプリンターや材料をあらかじめ用意しておくことでの活用が期待できる。

この技術は人工呼吸器以外にプラスチックのみで製作できる製品に技術転用ができることから、国立病院機構ではほかに開発中の関連製品7種を世界向けに販売する方針だ。

(了)