2019/12/10
ニュープロダクツ

戸建住宅事業を手がける創建は10日、木造住宅「千年品質伝統工法の家 Kinoshiro 2020『INOCHI』」を2020年秋から本格販売すると発表した。宮大工の伝統技術を取り入れた工法で、太陽光発電システム、蓄電池、空気製水器のほか津波・水害からの脱出シェルターも標準装備とする。
北海道栗山町にある創建のグループ会社、木の城たいせつでは、木造住宅に使う木材のプレカットを行っている。宮大工による伝統工法で、金物を使わず木の釘やはめこみによる「木組み」と呼ばれる工法をプレカットで実現。壁も構造用合板で一体化し、強度を高めた。主な構造材にはスギやヒノキより強度のある、北海道産のカラマツを使用している。
災害対策として空気から水を作り出す空気製水器のほか、3.6キロワットの太陽光発電システム、5.2キロワット時の蓄電池も標準搭載。平時は水道光熱費の軽減にもつながる。さらに津波・水害時に身を守るため、大人4人が入れ、流されても平気なシェルターも備える。内断熱と外断熱のダブル断熱も行う。
価格は広さなどにより異なるが、2000万円台からを予定している。2020年からフランチャイズ企業とも連携して試験的に販売し、同年秋ごろから本格的に販売する計画。木の城たいせつでは、北海道札幌市の石山神社や福島県双葉町の諏訪神社など神社の再建も行っている。「INOCHI」について創建の吉村孝文会長は、10日に東京都千代田区で行われた記者発表会で近年の災害の頻発に触れたうえで、「住宅によって助かる人と命を失う人がおり、命と安全を守る。そのために創建のノウハウを結集し、研究開発した」と語った。
■詳細はこちら
https://www.k-skn.com/challenging/shrine/inochi.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:斯波 祐介
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
自社の危機管理の進捗管理表を公開
食品スーパーの西友では、危機管理の進捗を独自に制作したテンプレートで管理している。人事総務本部 リスク・コンプライアンス部リスクマネジメントダイレクターの村上邦彦氏らが中心となってつくったもので、現状の危機管理上の課題に対して、いつまでに誰が何をするのか、どこまで進んだのかが一目で確認できる。
2025/04/24
-
-
常識をくつがえす山火事世界各地で増える森林火災
2025年、日本各地で発生した大規模な山火事は、これまでの常識をくつがえした。山火事に詳しい日本大学の串田圭司教授は「かつてないほどの面積が燃え、被害が拡大した」と語る。なぜ、山火事は広がったのだろうか。
2025/04/23
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/22
-
帰宅困難者へ寄り添い安心を提供する
BCPを「非常時だけの取り組み」ととらえると、対策もコストも必要最小限になりがち。しかし「企業価値向上の取り組み」ととらえると、可能性は大きく広がります。西武鉄道は2025年度、災害直後に帰宅困難者・滞留者に駅のスペースを開放。立ち寄りサービスや一時待機場所を提供する「駅まちレジリエンス」プロジェクトを本格化します。
2025/04/21
-
-
大阪・関西万博 多難なスタート会場外のリスクにも注視
4月13日、大阪・関西万博が開幕した。約14万1000人が訪れた初日は、通信障害により入場チケットであるQRコード表示に手間取り、入場のために長蛇の列が続いた。インドなど5カ国のパビリオンは工事の遅れで未完成のまま。雨にも見舞われる、多難なスタートとなった。東京オリンピックに続くこの大規模イベントは、開催期間が半年間にもおよぶ。大阪・関西万博のリスクについて、テロ対策や危機管理が専門の板橋功氏に聞いた。
2025/04/15
-
BCMSで社会的供給責任を果たせる体制づくり能登半島地震を機に見直し図り新規訓練を導入
日本精工(東京都品川区、市井明俊代表執行役社長・CEO)は、2024年元日に発生した能登半島地震で、直接的な被害を受けたわけではない。しかし、増加した製品ニーズに応え、社会的供給責任を果たした。また、被害がなくとも明らかになった課題を直視し、対策を進めている。
2025/04/15
-
-
生コン・アスファルト工場の早期再稼働を支援
能登半島地震では、初動や支援における道路の重要性が再認識されました。寸断箇所の啓開にあたる建設業者の尽力はもちろんですが、その後の応急復旧には補修資材が欠かせません。大手プラントメーカーの日工は2025年度、取引先の生コン・アスファルト工場が資材供給を継続するための支援強化に乗り出します。
2025/04/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方