2016/09/29
誌面情報 vol56
魅力を3 つの領域ごと6 項目にまとめました。こういうモデルを開発した上で、1万人に10 業種150 社を対象とした調査を先月まで実施していました。魅力を聞く前に、魅力的ではない嫌いな会社がどこかも調べました。ネットで調査していますので、ネットで嫌われやすい会社のランキングが高いです。これはすごく明確に出ました。なぜ嫌いなのかをテキストマイニングという技術を使ってタームごとに分けて、単語と単語のつながりを調べました。嫌われる会社、特にネットで嫌われやすい会社の3要素というのをまとめます。1つは不誠実なリアルな体験。店員や駅員など直接関わる従業員による不誠実な対応です。こういったものが、ネット上で嫌われやすい。
もう1つはネット社会で最近のキーワードになっている不寛容社会です。ネット上で嫌われやすい行動は、特徴的なものがあります。高額消費自慢や弱者に対する配慮不足、女性軽視、ひがみ、ずるい、せこい、くどい、しつこい。Facebookで簡単にアングリーボタンを押してしまう。リツイートするだけでいい。サイレン
トマジョリティが意見を表出しやすい状況にあります。結果としてそれがミドルメディアに拾われ、マスメディアで拡散するビジネス環境にいるわけです。
もう1つはスティグマ。簡単に言うとネガティブなレッテルです。メディアによって固定化された負の烙印と言ってもいいと思います。烙印が押されるとなかなか大変です。会社側がネット上で何か説明しても信用されないので、何を言っても叩かれる。こういうときはもうリアルの対策を選びます。リアルでしっかり対策するのが重要です。しかも嫌われる会社は実体と違う報道をされたときに、風評被害が拡大しやすい。ですから平時の企業行動、レピュテーションマネジメントが大事だと申し上げています。
企業の魅力を比較
では、魅力的な会社、特にネットで魅力的な会社とは。これは食品業界のA 社、B 社、C 社を比較したデータです。差が出るのは例えばチャレンジスピリットに溢れたリーダー・経営者がいるかいないか、信頼できるリーダー・経営者がいるかいないか、環境に優しい経営をしているかに差が出ます。商品的魅力では差がつ
かない。食品会社の差がつく点がわかってきました。
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