今年度も一斉帰宅抑制に協力する企業を募集する

東京都は28日、今年度の「東京都一斉帰宅抑制推進企業認定制度」企業募集について発表した。7月1日~9月30日が募集期間。災害が起こった際に救助活動の妨げや二次災害を起こしかねない一斉帰宅の抑制のため、備蓄など取り組みを行う企業を募集する。また2018年度に認定された12のモデル企業を含む、49の推進企業の取り組み事例集も公表する。

対象は都内に本社や事業所を置く企業や団体。備蓄のほか安否確認手段や安全な場所にとどまることの従業員への周知といった、一斉帰宅抑制に取り組む企業を推進企業に選定する。その中でも、特に優れていたり、波及効果の大きい取り組みを行う企業をモデル企業として選定する。9月30日の募集締め切り後に審査を行い、11月ごろに推進企業を認定。さらにそこから選定委員会を開き、2020年2月にモデル企業を決定し、3月に認定式を実施する。都総務局では一斉帰宅抑制のすそ野拡大のため、2018年度に引き続き募集することを決めたという。

初めて募集した2018年度は49社から応募があり、全て推進企業に認定。その中から特に優れた12社がモデル企業となった。その49社の取り組みを事例集にまとめ、東京都防災ホームページに掲載する。備蓄、訓練、周知、滞在・外出対応のテーマ別にまとめられており、閲覧のほかダウンロードも可能。

モデル企業では例えばディスコは通勤手当と住宅手当の見直しを行った。交通費がかからない方が得となるよう金額を一律にし、帰宅困難者にならないために大田区大森の本社近くでの従業員居住を促したほか従業員の自宅での水や食料の備蓄にインセンティブを与えた。こういった2018年度に認定された企業の取り組み事例を公表することで、都民や企業が参考にすることを狙う。

■詳細はこちら(東京都防災ホームページ)
https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/topics/1000019/1006282/1006518.html

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(了)

リスク対策.com:斯波 祐介