事業継続とリスクマネジメントの関係性は?
事業が直面するリスクを理解することが大切

ローラ トプリス
ニュージーランドの救急車サービスの事業継続コーディネーター。ISO 22301:2012に準拠したBCPを容易に作成できるオンライン事業継続計画テンプレート「BCP Builder」の開発者。
2018/12/26
ローラのBCP講座
ローラ トプリス
ニュージーランドの救急車サービスの事業継続コーディネーター。ISO 22301:2012に準拠したBCPを容易に作成できるオンライン事業継続計画テンプレート「BCP Builder」の開発者。
事業継続とリスクマネジメントにはどういった関係性があるのでしょう?
事業継続とリスクマネジメントの関係は組織によって差があります。
ほとんどの場合、事業継続はリスクマネジメントの下位の領域です。
では、もし組織内で以前から使用されている全社的リスクマネジメントのフレームワークがあるとしたら、そちらを事業継続計画(BCP)として使うことはできますか? あるいは、事業継続計画におけるそれぞれの領域に、新しいリスク登録簿と新たなリスク評価を作成する必要はありますか?
事業継続とリスクマネジメントに関して、リスクはその状況次第ということになります。総括的な業務上のレジリエンスプログラムの一部としての事業継続は、リスクの軽減になりますが、特に大企業の全社的リスクマネジメントでは、マクロ規模であったりサテライト業務の局所的な影響を見逃すといった、どちらかに焦点が当てられる可能性もあります。つまり、最善のアプローチは、全社的リスクマネジメントによる最も影響の大きなリスクと局地的なリスク分析が混ぜ合わさっていることになります。
近年の24時間365日のビジネスは、中断することが許容されないため、発生する危険性の高いシナリオに備えることをレジリエンスチームに求めています。 これにより、これにより、リスクを軽減するための実用的な戦略を積極的に開発することができます。
一例として、熱帯低気圧はすぐさま起きるような出来事ではありませんが、山火事のように備えることができます。 洪水があなたの地域の本当の危険であるならば、それに対して軽減する計画を立ててください。 水があなたの家まで押し寄せてきてから、計画を立ててはいけません。 手遅れになってしまって、ビジネスが中断されます。
全社的リスクマネジメントは、経営者が事業の目標を達成するために使用する戦略的ツールですが、事業継続マネジメントは、事業が中断された時に対応するためのツールです。事業継続マネジメントは、例えば、事業が中断した場合でも業務を間断なく再開できるようにといった、事業における目標を達成するための行動計画の一部となりうるものです。
事業継続マネジメントにおけるリスクは、情報セキュリティリスクマネジメントや安全衛生リスクマネジメントといった、全社的リスクマネジメントの下位の領域に位置しています。 これられは互いに関係しあう良いマネジメントの集合体といえます。
事業影響度分析(ビジネスインパクト分析)は全社的リスクマネジメントのプロセスから引き出され、事業継続計画は緊急事態の対応活動へとつながります。
事業継続マネジメントシステムのフレームワークは、活動をまとめるための仕組みです。 しかし、事業継続の専門家に事業継続を管理することを依頼すると、専門家と連絡が取れなくなった場合に対応できないというパラドックスが生じます。
ローラのBCP講座の他の記事
おすすめ記事
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方