2018/11/15
ニュープロダクツ
AIG損害保険は、法人向けサイバー保険商品「Cyber Edge(サイバーエッジ)」に付帯して、企業のサイバーリスクを分析診断する無償サービスを12月から開始する。8日記者会見で発表した。企業ごとに用意した質問項目を回答してもらうことで、企業のサイバーリスク対応の成熟度や、受けやすいサイバー攻撃の抽出、優先順位の高い対策項目などを診断する。
「サイバーエッジ」は2013年から販売しているもの。これまでは保険料見積もりのために質問表を使用していたが、同保険で蓄積したリスク環境評価データソースを活用することで、分析診断サービスとして運用を始める。
企業は質問項目へ回答することで、各企業のリスク対応成熟度やビジネスへの影響度、推奨される対策などを評価し、分析結果をレポートとして受け取ることができる。
質問票は業種、規模、業務内容、IT資産などに応じて内容が異なり、リスクが高い部分に詳細な質問項目が設定される。企業によって最低30数問、最大200問以上に回答する。
診断結果は8ページ構成。「サイバーリスク対応の成熟度」「残存リスク」「サイバー脅威の可能性」といった項目で各社のサイバー対策状況を概観できるとともに、各企業にとっての「5大リスク」や、その対策も提示する。
このほか具体的な金銭的被害が想定される「情報漏えい」と「サービス中断」の2項目についても、影響が小さい場合、影響が大きい場合、最悪の場合-の3段階で想定被害額まで算出する。
契約企業は1年の更新ごとに診断を行うことで、リスク対応を定期的に見直しできる。分析に用いられるリスク環境評価のデータソースは随時更新されるため、企業が毎回同じ質問回答をしても異なる診断結果になる。保険契約を検討中の企業も、保険料の見積もり時に同様の診断を受ければ、レポートの概要版(2ページ)を受け取れる。
同サービスはすでに米国と欧州7カ国でサービスが開始されており、日本が9カ国目。AIG損害保険企業賠償経営保険部・部長補佐の阿部瑞穂氏は「事後対策より予防段階で対処する『アクティブ・ケア』を強化することで、企業の損害を未然に防いでいきたい」と話している。
■ニュースリリースはこちら
https://www.aig.co.jp/sonpo/company/press201802/20181108
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com :峰田 慎二
- keyword
- サイバー保険
- AIG損害保険
- 分析診断サービス
- サイバーセキュリティ
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/10/29
-
-
-
-
-
-
-
-
-
なぜコンプライアンスの方向性はズレてしまったのか?
企業の不正・不祥事が発覚するたび「コンプライアンスが機能していない」といわれますが、コンプライアンス自体が弱まっているわけではなく、むしろ「うっとうしい」「窮屈だ」と、その圧力は強まっているようです。このギャップはなぜなのか。ネットコミュニケーションなどから現代社会の問題を研究する成蹊大学文学部の伊藤昌亮教授とともに考えました。
2024/10/10
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方