2015/10/22
防災・危機管理ニュース
物資運搬や非常時の電源確保に威力・機動力を発揮
三英社製作所
独自のソーラー蓄電システムを搭載
三英社製作所(東京都品川区、大場雄介社長)は、独立型ソーラー蓄電システムと電動バイクを備える「防災ガレージ」を開発、近く本格販売する予定だ。防災用品を備蓄しながら、災害が発生した時には、ガソリンに頼らずに状況確認や物資運搬などができる。東日本大震災の後の被災地で、車での移動が困難な地域があったことや、ガソリンスタンドに長蛇の列ができたことなどを踏まえて開発した。
本体となる倉庫は、幅1790㎜・奥行3050㎜・高さ2375㎜のコンパクトタイプ。独自開発のソーラー蓄電システムは、約4kWhの大容量蓄電池と屋根部に設置する750Wの太陽光パネルを組み合わせたもので、停電時の非常用電源としてAC100VコンセントやUSBによる電力供給が可能だ。太陽光パネルは長野県佐久市に本社を置くケー・アイ・エス製を使用する。同システムは単体で発電・蓄電・充電を行うため商用電源は必要ない。全長1820㎜、重量83㎏の電動バイクは6時間の充電で約50㎞走行できる。
倉庫には水や食料、毛布、工具などを備蓄。大規模災害で燃料が入手困難になっても、電動バイクにより地域の巡回や救援物資の運搬で機動力を発揮できる。また、平時にも地域のパトロールなどに活用できるほか、除雪機や草刈機、車いすなどバイク以外の電動機器の充電もできる。
同社では「災害時への備え」として、まずは自治体や自治会などの組織を中心に導入を呼びかけていく方針だ。現在、販売網(代理店)の整備を進めながら、箱根町役場では実証試験も行っている。いまのところ販売価格は、蓄電システムと電動バイクもあわせて組立・設置費込みで200万円程度を想定している。防災ガレージに関する問い合わせは同社新事業・製品企画室/TEL03-3781-8708まで。
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方