~ほぼ全企業がBCP策定による経営改善を実感~

ニュートン・コンサルティング株式会社は、中小企業庁の「平成26年度中小企業事業継続計画(BCP)に関する調査」(以下「当事業」)を受託し、3月31日、当事業の成果を発表する場としての特設サイトを開設した。同日、中小企業庁ホームページでも調査報告書が公表された。

中小企業庁では、自然災害等による我が国経済への深刻な影響を避けるため、中小企業・小規模事業者を対象に事業継続計画(BCP)の普及促進に努めてきた。しかし、BCPの策定率は1割程度で(平成24年度中小企業庁調べ)、BCP効果が十分に認知され、普及が円滑に進んでいるとは言い難い状況にあった。このため、全国の中小企業を対象にBCPの有効性および経営への貢献度についてアンケート調査とヒアリング調査を実施。その報告書を公表するほか、中小企業庁BCP策定ガイドラインの利用手引書なども紹介した。

【調査概要】
BCP策定済みの中小企業の経営者もしくはBCP担当事務局を対象にWebアンケート調査を実施(回答数173社)。そのうち50社に対して追加でヒアリング調査を実施した。

【調査内容】
BCP策定によって、どのような経営効果を感じているかを聞いた。

■集計結果
回答企業のうち、ほぼ全ての企業(167社)がBCP策定により何らかの経営効果を実感していることが分かった。8割以上の企業(146社)がBCPの重要な目的の一つである「災害対応力の向上」を感じている(効果を感じていない企業の多くは策定間もない企業)。一方で、同程度の割合の企業(153社)が、平時からの経営改善効果を感じていることが分かった。内訳は下表のとおりとなった(複数回答可)。
・人材育成・雇用改善83社
・環境整備・業務改善106社
・売上高・取引先増20社
・資金繰り改善55社
・取引先の信頼向上106社
・災害対応力の向上146社

特設サイトURL:http://www.newton-consulting.co.jp/smea/
中小企業庁報告書ページ:http://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2015fy/001085.pdf