2015/03/25
防災・危機管理ニュース
『ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2015』表彰式を開催
一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会は、3月15日(日)、「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」の第1回表彰式を仙台市民会館で開催し、グランプリ(和歌山県田辺市立新庄中学校)と金賞以下各賞の表彰を行った。表彰式は、3月14日(土)から開催されている国連防災世界会議の併催イベントとして開催されたもの。
レジリエンスジャパン推進協議会は、「国土強靭化基本計画」が円滑に達成されるよう、産、学、官、民の叡智を結集し、レジリエンス立国を構築していくことを目的として設立。国民の生命と財産を守り抜き、さらには日本の産業競争力を高め、国土強靭化(ナショナル・レジリエンス)」の理解を促進し、 行動を誘発していくことをミッションとしている。
「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」は全国で展開されている次世代に向けたレジリエンス社会構築への取り組みを発掘、評価、表彰する制度として2014 年11月に創設。強靭な国づくり、地域づくり、人づくり、産業づくりに資する活動、技術開発、製品開発等に取り組んでいる企業・団体からエントリーを募り、全国から約200件の応募があった。
一次選考(書類審査)と最終審査(審査委員審査)を経て、グランプリには和歌山県田辺市立新庄中学校が輝いた。南海トラフ地震津波に対応できる地域住民の育成を目指し、14年間にわたり生徒全員が「新庄地震学」を中心とした防災学習に取り組んできたことが評価された。
金賞は、企業・産業部門、地方自治体部門、教育機関部門、NPO・市民活動部門からそれぞれ1団体ずつ。他に、特別顧問賞2団体、特別賞1団体、最優秀レジリエンス賞19団体、優秀賞36団体が表彰を受けた。
【グランプリ】
和歌山県田辺市立 新庄中学校 「新庄地震学」を中心とした防災学習
【金賞】
・ユアサ商事株式会社 「『産業と暮らし』分野における国土強靭化コミュニケーション活動」
・静岡県及び関係市町 「巨大津波に備える防潮堤『静岡モデル』整備の取組」
・美(うま)し国おこし、三重さきもり塾、美し国おこし三重・さきもり倶楽部 「『さきもり塾』と『さきもり倶楽部』を両輪とする地域実践型の防災人材育成および防災コミュニティ形成プロジェクト」
・東日本大震災支援全国ネットワーク 「東日本大震災支援全国ネットワーク」
【特別顧問賞 二階俊博(国土強靭化提唱者)賞】
高知市立 城西中学校 「龍馬の地震への八策」及び「城西龍馬新聞」
【特別顧問賞 古屋圭司(初代国土強靭化担当大臣)賞】
ジオ・サーチ株式会社 「人の暮らしと命を守る『スケルカ』路面下総点検」
【特別賞 佐々木則夫賞】
NPO 法人 子どもグリーフサポートステーション 「死別や喪失体験をした子どもと保護者へのグリーフ、ソーシャルサポート」
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
現場対応を起点に従業員の自主性促すBCP
神戸から京都まで、2府1県で主要都市を結ぶ路線バスを運行する阪急バス。阪神・淡路大震災では、兵庫県芦屋市にある芦屋浜営業所で液状化が発生し、建物や車両も被害を受けた。路面状況が悪化している中、迂回しながら神戸市と西宮市を結ぶ路線を6日後の23日から再開。鉄道網が寸断し、地上輸送を担える交通機関はバスだけだった。それから30年を経て、運転手が自立した対応ができるように努めている。
2025/02/20
-
能登半島地震の対応を振り返る~機能したことは何か、課題はどこにあったのか?~
地震で崩落した山の斜面(2024年1月 穴水町)能登半島地震の発生から1年、被災した自治体では、一連の災害対応の検証作業が始まっている。今回、石川県で災害対応の中核を担った飯田重則危機管理監に、改めて発災当初の判断や組織運営の実態を振り返ってもらった。
2025/02/20
-
-
2度の大震災を乗り越えて生まれた防災文化
「ダンロップ」ブランドでタイヤ製造を手がける住友ゴム工業の本社と神戸工場は、兵庫県南部地震で経験のない揺れに襲われた。勤務中だった150人の従業員は全員無事に避難できたが、神戸工場が閉鎖に追い込まれる壊滅的な被害を受けた。30年の節目にあたる今年1月23日、同社は5年ぶりに阪神・淡路大震災の関連社内イベントを開催。次世代に経験と教訓を伝えた。
2025/02/19
-
阪神・淡路大震災30年「いま」に寄り添う <西宮市>
西宮震災記念碑公園では、犠牲者追悼之碑を前に手を合わせる人たちが続いていた。ときおり吹き付ける風と小雨の合間に青空が顔をのぞかせる寒空であっても、名前の刻まれた銘板を訪ねる人は、途切れることはなかった。
2025/02/19
-
阪神・淡路大震災30年語り継ぐ あの日
阪神・淡路大震災で、神戸市に次ぐ甚大な被害が発生した西宮市。1146人が亡くなり、6386人が負傷。6万棟以上の家屋が倒壊した。現在、兵庫県消防設備保守協会で事務局次長を務める長畑武司氏は、西宮市消防局に務め北夙川消防分署で小隊長として消火活動や救助活動に奔走したひとり。当時の経験と自衛消防組織に求めるものを聞いた。
2025/02/19
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/02/18
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方