大地震が発生すると建造物の崩壊、家具の転倒、津波や河川津波、土砂崩れ、火災などが引き起こされ、それによって人命が失われるわけですが、地震だけではなく、毎年のように、台風や豪雨による洪水・土砂崩れ、火山噴火などでも多くの犠牲者が出ています。そして、自然災害だけでなく住宅や工場、建設現場での出火による大規模火災も相次いでいます。

こうした災害について、私たち人間は、2つの段階で被害を減らすことを考えなければなりません。

1.災害が起きる前(リスクのチェック)
2.災害が起きた後(ダメージコントロール)

です。

例えば、災害が起きる前にできることは、災害が起こる場所に行かないことや、災害による被害をできるかぎり少なくするように、事前に想定できる被害が起きないようにすることが考えられます。

そんなことできるの⁉ といきなり難しく考えないでください。

極端な話ですが、地震が起きる地域にいなければ、地震被害には遭いません(日本ではどこにいても地震から逃れることはできませんが、断層の上に住むのと住まないのでは大きく違います)。川の近くに住まなければ洪水にはあいません。山の近くに住まなければ土砂崩れにもあいません。火を使わなければ火災は起きません。

「君子危うきに近寄らず」というように、危険な場所に近づかないのは、どんな災害でも基本的な対策となります。もちろん、すでに家が危険な場所に建っているなど、こうした回避策が無理なケースでは、被害を減らすようにする努力をするしかありません。