国土交通省は14日、埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けた全国の下水道管の緊急点検の結果を発表した。事故現場とは別の同県内の3カ所で腐食などの異常が確認された。同県は対策に着手しているという。
 異常が見つかった3カ所は、新河岸川水循環センター(埼玉県和光市)につながる下水道管。川越市のマンホール内部で腐食が2カ所あったほか、富士見市の1カ所でパイプの継ぎ目にずれが生じていた。下水道管が原因となる道路下の空洞は確認されなかった。
 国交省は、陥没事故の再発防止策を話し合う有識者委員会の初会合を21日に開き、定期点検の対象となる管路や点検の頻度について議論する。中野洋昌国交相は14日の閣議後記者会見で、「国民の安全安心を確保するために必要な対策をしっかり実施する」と述べた。
 事故が起きた下水道管は、埼玉県内12市町から汚水が集まり下水処理場につながる太い管路。緊急点検は、同様の管路を持つ7都府県(埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、奈良)の計約420キロが対象。管路にある約1700カ所のマンホールで実施した。 
〔写真説明〕国土交通省=東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)