年明けのこの時期に気をつけたいリスクとは(イメージ:写真AC)

年が明けると、年末年始の「テレビを見て遅くまで起きている」あるいは「家でゴロゴロしている」など、生活パターンがいつもと異なっていたことで体調を崩す社員が増えていませんか。特に今回は年末年始のお休みが長かったこともあり、その傾向が顕著かもしれません。

また、気温が低く積雪・凍結が起きやすい天候、年度末に向かっての繁忙感やイベントなど、この季節特有の環境条件から職場内にはいつもと違うリスクが潜む可能性があります。リスク担当責任者がガバナンスを効かせて社員に注意を呼びかけることも必要で、今回はそんな冬の業務上・生活上の注意点を説明します。

1.ワクチンで防げる感染症もある

(1)感染症をワクチンで予防する

長かった年末年始の休み明けは体調を崩しやすい(イメージ:写真AC)

2024年の末から、季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症の流行が続いています。企業によっては、社内でクラスターが発生し業務に支障が出るなど、決して楽観を許さない状況です。このようなときには、免疫を強くするための予防接種、つまりワクチンの接種を検討することになります。

ワクチン接種は、本人が病気に感染することを予防したり、また他の人に感染させてしまうことで社会に病気がまん延するのを防いだりすることを目的としています。そして、その病気にかかった場合でも、ワクチン接種をしていた人は重い症状を防げる場合があります。

また、この冬に流行しているマイコプラズマ肺炎にはワクチンがありませんから、日頃の感染症対策を継続することが大切です。例えば、石鹸と流水による手洗い、マスク着用などの「咳エチケット」などを守ることが求められます。

(2)ワクチン接種にあたって注意すること

ワクチン接種においての注意点も伝える(イメージ:写真AC)

接種するワクチンのメリットや副反応(副作用)について医師などと相談し、その内容をよく理解した上で接種を検討することが重要です。また、過去のり患歴(アナフィラキシーを起こしたことがあるなど)によってワクチン接種をすることが適当ではない人もいますから、あくまで本人の意思で接種することが大切です。

予防接種は体調がよいときに受けるのが原則ですから、いつもと様子が異なる、また何となく調子が悪いというときには、ワクチン接種の前に接種する医師に相談しましょう。

(3)感染症にり患したと思ったときに注意すること

年度末までは忙しい季節となりますが、自分の体調が思わしくない、もしかしたら感染症にり患したと思ったとき、どう対応するでしょうか。

忙しい時期だから、少し無理をしても出社しようと考えている人は、職場に感染症を広げてしまう可能性があります。ここは、無理をせず、自宅で休養することをお勧めします。そのときの体調次第ですが、テレワークを積極的に活用することで様子を見ることもできるでしょう。

いわゆる「風邪気味」ということではなく、発熱やのどの激しい痛みなどがある場合は、かかりつけ医を受診します。

2.新年会・送別会で忘れてはならないこと

飲酒の機会も増える(イメージ:写真AC)

これからは、職場内で、あるいは顧客との間で、新年会や送別会が開催される時期ともなります。楽しい飲食の機会ですが、アルコール飲料の飲みすぎで体調を崩すようなことは避けたいものです。

マイカー通勤が許されている企業もありますが、飲酒運転は絶対、「NG」です。「短い距離だから」あるいは「少し飲んだだけだから」という言い訳が、文字通り、「命とり」となります。