2025/01/08
防災・危機管理ニュース
【北京時事】中国警察が市街地でのパトロールに球形ロボットを導入し、話題となっている。中国では景気低迷や社会の閉塞(へいそく)感を背景に、公共の場での凶悪事件が相次ぐ。先端技術を搭載したロボットを目に見える形で配備することで、犯罪の抑止効果も狙っているようだ。
中国メディアは昨年12月、浙江省温州市の警察隊が、転がりながら前進する球形ロボットと共に繁華街を歩く様子を報じた。ロボットは太いタイヤのようにも見え、直径80センチ。リモコンで動作し、2.5秒で時速35キロまで加速する。網を飛ばして不審者を捕らえる防犯器具「ネットランチャー」を備え、催涙ガスを出すこともできる。
公開された映像は、ロボットが人に体当たりして制圧する実演のほか、凹凸のある地形や水中を進む様子を伝えた。もともと研究機関が水星探査を念頭に設計し、連続10時間の作業や120キロの長距離移動に耐えるという。
一方、四川省成都市の警察当局は、パトロールに「ロボット警察犬」を採用。最速毎秒4メートルで移動し、跳躍や障害物の自動回避、撮影画像のリアルタイム分析が可能だ。
中国は軍事・治安維持分野でロボットや人工知能(AI)の活用を進めており、特に機動性に優れた四足歩行型のロボット開発に注力している。国営中央テレビは昨年5月、カンボジアとの合同軍事演習に際して、ライフルを装備したロボット犬を導入したと報じた。
〔写真説明〕中国・北京市内をパトロールする警察官(AFP時事)(資料写真)
(ニュース提供元:時事通信社)

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