2025/01/08
防災・危機管理ニュース
【ラスベガス時事】世界最大級の家電・IT見本市「CES」の開幕を控え、自動車各社は6日、人工知能(AI)の開発を加速している姿勢をアピールした。AIがドライバーの「相棒」となって対話しながらニーズに応じた機能を提供し、自動運転で目的地に行けるといった未来像を相次いで示した。
「対話型エージェントは積極的にあなたに話しかけ、役立つ情報を提供する」。ソニーグループとホンダが共同出資するソニー・ホンダモビリティの水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO)は、現地で開かれた記者会見で、来年納車を始める電気自動車(EV)「アフィーラ」に搭載するAI機能をPRした。
アフィーラはAIの活用により、渋滞時などにドライバーが前方から目を離せる「レベル3」の自動運転が可能で、車内で映画やゲームを楽しめる。価格は8万9900ドル(約1400万円)から。米カリフォルニア州を皮切りに、日本を含む各市場に投入する。
トヨタ自動車は、静岡県裾野市に建設中の近未来都市「ウーブン・シティ」に今秋にも従業員らが入居し、自動運転技術などの実証を始めると発表した。豊田章男会長は「AIを活用してウーブン・シティの可能性を広げたい」と強調。米半導体大手エヌビディアから自動運転開発向け高性能チップの供給も受け、実用化への取り組みを加速させる。
中国の新興勢も参加した。高級EVメーカー「ジーカー」は、車が駐車場を出てから目的地に向かうまでを自動運転で走る様子の動画を披露。対話型AIを搭載していると説明した。
一方、韓国LG電子は、ドライバーの体調を把握した上でリラックスできる音楽を流したり、好きなカフェでコーヒーを買うよう提案したりする車載AIシステムを開発すると明らかにした。車メーカー以外でも、自動車へのAI導入に対する関心が高まっている。
〔写真説明〕ソニー・ホンダモビリティの電気自動車(EV)「アフィーラ」の試作車と水野泰秀会長兼最高経営責任者(CEO)=6日、米ネバダ州ラスベガス
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- AI
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/01/07
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/01/05
-
-
-
-
-
能登の二重被災が語る日本の災害脆弱性
2024 年、能登半島は二つの大きな災害に見舞われました。この多重被災から見えてくる脆弱性は、国全体の問題が能登という地域で集約的に顕在化したもの。能登の姿は明日の日本の姿にほかなりません。近い将来必ず起きる大規模災害への教訓として、能登で何が起きたのかを、金沢大学准教授の青木賢人氏に聞きました。
2024/12/22
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
-
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方