2018/09/04
事例から学ぶ
京阪神地区の都市部を中心として、およそ600万戸に都市ガスを供給する大阪ガス。6月18日に発生した大阪北部地震では一時11万2千戸のガス供給を停止したものの、1995年の阪神・淡路大震災以来培ってきた対応力で一週間後の24日には全戸のガス復旧を可能にした。早期復旧の決め手はなんだったのか。同社の地震対策について取材した。
「大阪ガスの災害時の考え方は、第一に人命優先。ガスが原因の2次災害を絶対に引き起こさないことだ。その次が早期復旧。ライフラインであるガスを一刻も早くお客様に届けること。この両面を考えて、阪神・淡路大震災以来地震対策を講じている」と話すのは大阪ガス広報部長の堀内佐智夫氏。阪神・淡路大震災の時にも、同社で復旧対応にあたっている。
阪神・淡路大震災では神戸市内の激震地を中心にガスも大きな被害を受け、およそ86万戸のガス供給を停止。被災したエリアでは一軒一軒顧客の家を周り、安全を確かめたうえで供給を再開しなければいけない。当時は全国155のガス事業者などから3700人の応援が駆け付け、総勢9700人の人海戦術で作業にあたり、同年4月上旬に復旧を完了した。堀内氏は「阪神・淡路大震災から23年。当時の教訓から、多くの地震対策をとってきたことが今回の復旧の早期化につながった」と話す。
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