政府は2日午前、生成AI(人工知能)の開発事業者に対する法規制の在り方を検討する「AI制度研究会」(座長・松尾豊東大院教授)の初会合を首相官邸で開いた。有識者で構成する政府の「AI戦略会議」との合同開催で、岸田文雄首相が出席。「法整備の要否を含む制度の在り方の議論はきょうがキックオフだ。世界をリードする議論を進めていきたい」と要請した。
 首相は「安全性確保がAIの利活用促進や開発力強化のために不可欠だ」と強調。昨年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で打ち出した「広島AIプロセス」に触れ、「日本がどのような制度を作り上げるか世界が注目している」と述べた。
 制度の検討に当たり、首相は(1)リスク対応とイノベーション促進の両立(2)技術、ビジネスの変化の速さに対応できる柔軟な制度設計(3)国際的な指針への準拠(4)政府によるAIの適正な調達と利用―の4項目を、基本原則として提示した。 
〔写真説明〕AI戦略会議・AI制度研究会合同会議で発言する岸田文雄首相(右から2人目)=2日午前、首相官邸

(ニュース提供元:時事通信社)